2022/12/26
新しいNISA制度について情報収集しました
予定より1日遅れではありましたが、2023年度税制改正大綱が発表となりました。
今回の改正で最も注目を集めたであろう、NISA枠の拡充・恒久化については財務省からの要望がほぼ満額、もしくはそれ以上で通った結果となりました。
かなり使い勝手が良い制度になった印象です。
新NISAに関しての情報は各種メディア、web記事、youtubeなどでも競うように報道されていましたが、税制改正大綱が発表となったことで説明会も多く開催されました。
私も金融庁 総合政策局 総合政策課 金融税制調整官である今井氏のお話を聞いてきたので、会場での質疑応答も含めて得た情報をまとめておきます。
まず、新旧NISAの比較表を作成してみました。
【大きな改正のポイント】
・新NISAの中につみたて投資枠と成長投資枠(仮称)が存在するハイブリット型となり、それらは併用可能となった。
・年間投資枠及び限度枠が大幅に拡充された。
・非課税期間が恒久化された。
【細かな確認が出来た点】
・新NISAの口座開設は、2023年までに既存NISAの口座を保有していれば2024年に自動的に開設されるよう調整中。
・既存NISAのロールオーバーは2024年以降出来なくなる。
・既存NISAから新NISAへロールオーバーすることも出来ない。
・つみたては年2回以上から。ボーナス併用も可能。
・既存のNISAで投資している枠は新NISAの保有限度枠を超えて今後も有効。(先駆者利益)
・つみたて投資枠と成長投資枠で同じ商品を購入することも可能。(つみたて投資枠は2回以上に分けて買う必要あり)
・金融庁としてはつみたてNISA枠は未成年に解放したかったが今回は通らなかった。
これが間違いない活用方法だ!という話が聞きたいと思いますが、残念ながら個々人の資産状況やライフプランによって異なります。
新しいNISA制度はぜひ活用すべき制度ではあります。
しかしながら枠が増えたからと喜び勇んで、安易に投資額を増額することはリスクがあるでしょう。
制度を利用したいがために投資額を増額した結果、手元資金が枯渇して2~3年後に解約するなんて事になりかねません。
ご自身の資産状況とライフプランを整理して、すぐ投資出来る額や今後の投資方針を検討することが何より重要です。
※当事務所では、まずお客さまのB/SとCF(キャッシュフロー)を作成し、そこから導き出される金融資産ポートフォリオ案を作成しています。
この記事を書いたのは「梶原真由美」